失恋したあとは、心身にさまざまな変化が表れやすい時期です。
気分が落ち込むだけでなく、体調に変化が表れるケースも珍しくありません。
そのまま放置しておくと、深刻な状況に陥ってしまう可能性も考えられます。
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失恋によって現れやすい病気の症状は?
失恋によって現れる症状は多岐にわたります。
では、その具体例をみてみましょう。
頭痛
「慢性頭痛」のなかで最も多く見受けられるタイプに、「緊張型頭痛」というものがあります。これは、普段の姿勢や緊張だけでなく、精神的ストレスが原因となることも。
「頭が締めつけられるような鋭い感覚」「重たくて苦しい痛み」といった痛みで、体を動かせば和らぎやすいのが特徴です。
発熱
頭痛だけでなく、実際に発熱するケースも見受けられます。とくに、普段からストレスを感じやすい、真面目すぎる、努力家といったタイプの人は、失恋によるストレスで発熱しやすいといわれています。
ときには、38度を超える場合も。また、一晩で熱が下がる、発熱を繰り返すというケースも見受けられます。
吐き気や胃痛
ストレスと胃は、切っても切れない関係。失恋の辛さが影響し、吐き気をもよおすことがあります。
また、胸のあたりがムカムカする、胃がキリキリと痛むといった症状が出ることも。
下痢や便秘
失恋によるストレスは、消化管の働きにも影響します。下痢や便秘が続く、下痢と便秘を繰り返すといった症状だけでなく、おなかが張ってガスが出やすくなることも。とくに女性は、便秘に悩んでいる人が多い傾向にあります。
放置しておくと腸が過敏になり、ちょっとした痛みや動きでストレス反応を引き出しやすくなります。その結果、下痢や便秘の症状が強くなってしまう可能性も。
食欲不振
失恋の後は食欲が低下し、食事量が減ってしまう女性も少なくありません。これは、ストレスによって脳が「血糖値が上がったから満腹だ」と錯覚する、ホルモンバランスが乱れて満腹中枢がうまく機能しない、などの原因が考えられます。
このような状態が何日間も続くと、栄養不足によって別の影響がでる可能性も。他の病気を招く原因になるので、油断は禁物です。
生理不順
成人女性の生理周期は25~45日、出血がみられるのは3~7日が通常とされています。ところが、ストレスが多い状態だと、ホルモンバランスが乱れてしまうことも。その結果、生理周期や出血量に変化が見られることがあります。
妊娠していないのに生理が来ない、経血の量が多すぎる・少なすぎる、生理周期が極端に短くなるといった場合、ストレスによる生理不順に陥っているかもしれません。
念のため、婦人科に相談するのも1つの方法です。
ニキビ
「失恋したあとから、なんだか肌の調子が悪い…」と悩む人も存在します。これは、ストレスが蓄積されて自律神経が乱れ、肌の血流が悪化してしまうことが原因だと考えられます。ターンオーバーが乱れ、免疫力が低下してニキビが発生してしまうことも珍しくありません。
また、ストレスが増えると男性ホルモンの分泌量がアップし、皮脂量の増加に繋がります。それによって肌がベタつき、ニキビが発生することも。
このような症状に陥りやすい人の特徴
このように、失恋によるストレスは体にさまざまな影響を与えます。
では、上記のような症状が起こりやすい人には、どのような特徴があるのでしょうか。
その一例をみてみましょう。
・自分の気持ちを表現するのが苦手
・完璧主義タイプである
・体調不良を自覚しにくい
・無理に社会生活に適応しようとしてしまう
・不満や愚痴を言わずに我慢する
・目標を達成するためには、多少の犠牲が必要だと考えている
このように、つい無理をしてしまう、感情を押し殺してしまう、自分の気持ちを感じ取りにくいという人は、ストレスによって体調に変化が表れやすいといえます。「失恋の辛さを1人で抱えている」「必死に明るく振舞っている」という方は、知らないうちに体が悲鳴を上げているかもしれません。
病気のような症状が見られたら
失恋によって体調不良に陥った場合、「身体的なケア」と「精神的なケア」の両方を行う必要があります。
頭痛や発熱などの症状がみられる方は、まずはしっかりと体を休めましょう。仕事や学業はひと休みし、睡眠時間の確保を優先しておくのも大切です。
日常生活に支障が出るようなら、病院を受診するのも1つの手段です。診察の際に「失恋によるストレスを抱えている」と伝えておくと、ストレスによる影響を踏まえて判断してくれるでしょう。
「精神的なケア」には、薬物療法と非薬物療法が存在します。非薬物療法を行う場合、自分でリラクゼーション法などを実践する手段も。もちろん、医師に相談しながら取り組むことも可能です。
一番避けるべきなのは、誰にも相談せずに無理を重ねることです。
精神面に影響が出ることも
失恋による影響が出るのは、体調面だけとは限りません。なかには、精神面だけに変化が見られるケースも。
以下の項目に当てはまる場合、いわゆる「失恋うつ」のような状態かもしれません。
・彼と別れた瞬間のシーンが鮮明に蘇ってしまう
・考えたくないのに、彼のことばかり考えてしまう
・急に息苦しくなるときがある
・疲労感があるのに寝付けない、眠りが浅くて何度も目覚める
・何をしてもマイナス思考になってしまう
・以前まで夢中になっていた趣味に興味がなくなった
・彼が何度も夢に出てくる
・ふと「死にたい」「消えてしまいたい」と思う瞬間がある
このような現象は目に見えないため、周囲に気付いてもらえないケースが多くみられます。自分自身で「なにかがおかしい」と感じたら、すぐに周りにSOSを求めましょう。
また、「死にたい」といった感情を抱えたまま、1人だけで過ごすのは大変危険です。一時的に実家に帰る、親しい友人に相談するなど、とにかく誰かと一緒に居てもらいましょう。
まとめ
失恋によるストレスは、体や心に大きな影響を与えます。ときには、頭痛や発熱、下痢、生理不順といった病気のような症状が現れる場合も。
「あくまでも一時的なものだ」「いまは仕事の方が大事だ」と軽く考えていると、体調は悪化の一途をたどってしまいます。
まずは自分の気持ちに耳を傾け、ストレスを和らげることから始めましょう。「失恋の辛さを誰かに聞いてもらいたい」「1人でゆっくりと過ごす時間が欲しい」といった本音に気が付けるかもしれません。
失恋の後はストレス解消に徹して、自分自身をしっかりとケアしてあげてくださいね。