注目コラム
どうしたら自分の選択に自信を持つことができるのでしょうか?


吉野さんはじめまして。吉野さんや吉野さんのご家族、彼氏さんやお友達の温かく芯のあるお人柄の伺えるツイートにいつも勇気を頂いています。

聞いていただきたいお話があります。
私は今実家暮らしをしているのですが、遠距離恋愛中の彼からプロポーズを受け、春から彼の元へ行くことを決めました。しかし先日、挨拶の段取りやこれからの予定を母に相談したとき、母は私が出ていくのを遅らせようとしていることや、恋人を信用していないこと(ほとんど面識が無いので仕方ないとは思いますが)が会話の端々に見え、気持ちが沈んでしまいました。
また、母の様子から「やっぱり母は私が自分の思い通りにならないことが嫌なんだ、心から喜んでくれてないんだ」と思うことが多く、悲しくなってしまいました。

実家暮らしの私は母と特に仲がよく、依存と言っても差し支えないくらいべったりしている状態です。お互いに一番の理解者だと思っています。私も彼に出会うまでは遠くに行くつもりは無かったですし、出来るなら家族の側に居たいと思っていました。彼もずいぶん悩んでくれて、泣きながら「酷なことを選択させてごめん」「それでも一緒にいてほしい」と言ってくれました。だからこそ、彼なら大丈夫だと思ったんです。

今までふんわりとしか将来のことを考えてこなかった私の、どっちつかずで優柔不断で心配性な私の、人生の決断を他人に頼ってきた私の責任なのは承知しています。もう一人で考えていても堂々巡りで、こうやって人に頼ろうとするのが私の悪いところなのですが、誰かに聞いてほしくて、また自分の考えをまとめたくてDMさせていただきました。

今のままでは結婚間近で自分の決意が揺らいでしまいそうです。どうしたら自分の選択に自信を持つことができるのでしょうか。少しでも安心して家を出るにはどうしたらいいのでしょうか。



切れてしまえば二度と手に入らないものから抱き締めること。
「必ずそこにあるもの」は限られています。


何度考えてもやっぱり一人だと堂々巡りで、辿り着くゴールは結局いつも同じで、寂しさと苦しさで覆われ「わたしが居なくなったら」「わたしなんかが決めなくても」「どうせわたしなんて」と卑屈になる感情ばかりが湧き出てしまう。恋愛って、結婚って、幸せって、一体何だったのだろうと頭を抱えてはその場に崩れ落ちて怯えてしまう。そんなあなたから送られてきたヘルプサインを、ずっとずっと自分の事のように抱き締め今日まで来ました。長期にわたってお話をお聞かせいただき本当にありがとうございました。

そして、あの時から願いは変わりません。あなたが最高の道へと進める様に、自身で選んだ幸せを貫ける様に、手を取り合いながらいっしょに前進したいと思っています。


「以前より自分と向き合う時間が増えた気がするんよ。
行きたい場所より連れて行きたい場所に行ってたし、わたしが食べたいごはんより作って欲しいってリクエストくれてたごはん作ってたもん。今までのわたしは、わたしのためじゃなくこの人の為に生きてたんやね。」

偶然にも先日、あなたと同じような境遇を越えた友人と会った。一瞬誰か分からず声を掛けられなかったほどに雰囲気が変わり、美しく凛としたその容姿に吸い込まれるかのように見惚れてしまった。そうか…、これが「自立」なんだ…と人の姿に胸を打たれる自分に気付き痛感した。

彼女は言う。誰かの為に生きることで自分を救っている気持ちでいたと。この人の為に手を差し伸べて、この人の為に道を開けて、この人の為に自分の身を削ることで生きた証明を刻んでいたと。ただ実際離れてみると誰もが一人で生きる工夫をこなす。自分の身を守るために自分の幸せを優先する。わたしが居なくてもどうにか解決してしまう。人への優しさは時に罪となり、自分の首を絞めるものだと話してくれた。

あなたの選択は、誰のための選択だろう。
誰の為に生き、誰の幸せを願い、誰の想いを背負っていくのだろう。
その焦点が「あなた自身」であれば、あなただけのために選択をしてください。一度切り。短くとも長くとも、あなただけの人生です。だからこそ、他の誰でもなくあなたが一番向き合う時間を費やす相手はあなた自身であることを知っていてください。家族が居なくなっても、友人恋人が離れてしまっても、あなたの命が終わるまであなたはあなたを生かすのです。


何をしても、誰を選んでも、どこへ行っても自分の為なら大正解。ただ覚えていて欲しいのは、二度と手に入らないものから抱き締めること。家族は血の繋がった宝物です。唯一無二です。会えなくても、触れなくても、切り離しても、どこまでもあなたの家族はあなたの家族です。

では友人は?恋人は?わたしたちは?

「必ずそこにあるもの」は限られています。あなたが今その瞬間に手を伸ばしたいと思うのなら、思い切って手を伸ばしてみてください。抱き締めてあげてください。他人は一瞬、家族は永遠。天秤にかけるかどうかはあなた自身で選択してくださいね。

許し、認め、愛すこと。
自信を持つ前に今ある自分に優しくいてほしい。誰かの為ではなく、まずは自分の為の選択をしてほしいと願っています。あなたの命が終わるまで、あなたはあなたを生かすのですから。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事