キャバ嬢時代にお客さんとしてお店に来てくれた人に恋愛感情を持ち、恋人になりました。その後、「キャバクラで働くのはやめてほしい」と言われ、出勤するのを辞めました。だから、派遣会社に登録しました。コロナの関係もあり求人が少なかったため、一社内定をもらいましたが、勤務地が渋谷だったため、「出会い目的で渋谷にしたんだろ」と罵倒され、却下されました。
５ヶ月目でやっと２社目の内定を今回もらうことができました。ディラーの本社です。報告すると、「ディラーの営業マンはチャラいのが多いから却下」と言われました。せっかく一生懸命就活して、内定もらった会社なのに一言でダメと言われて本当に悲しい気持ちです。どこの会社ならいいの？と八つ当たりもしましたが、自分で考えろの一点張りです。企業を選べるほどの資格があるわけでもないので、妥協をしなければなりません。どうしたらいいでしょうか？
そんな彼なら捨てちゃえばいいという発言は控えていただければ幸いです。
※この相談内容はLINEのオープンチャット「見知らぬミシルの恋愛相談室」から抜粋したものです。この相談内容はゾッとする。何よりも最後の一文。この一文の破壊力が凄まじい。この一文を言われてしまったら何も言えないな、というのが本音のところだ。つまり、この人には一般的な正論は通用しない。ただこれはコラムなので、僕はこれからド正論をかましていくつもりである。
とりあえず問題は、この相談内容は何を求めているのか分からないという点だ。読者諸君は口を揃えて言うだろう。
「あなたはどうしたいの？」
まさにこれなのだが、こういった類の相談内容は非常に多いのだ。このような相談者が抱えている悩みの根源はこれだ。
「全てを得ようとしている」
これは世界の原理原則に歯向かおうとしている。当然無理が出る。僕がよく使っている言葉がこれだ。
「何かを得るためには何かを失わなければならない」
僕たちは普段の生活で何かを得るために様々な代償を払っている。その代表例が時間やお金だ。例えば、「労働時間に対する対価としてお金をもらう」「お金を支払って物を買う」といったことが挙げられる。何も働かずにお金を得るのは基本的に無理だし、お金を支払わずに物を得ようとするのは極端な話、万引きだ。
つまり何が言いたいかというと、この相談者は「仕事も得たいし、彼氏も得たい」という状態なわけだ。無茶苦茶な話だ。この彼と付き合いながら自分が望む企業へ就職するなど、猫に執筆させるほど困難な話だ。自明の理。おそらくどこに就職しても彼は文句を言ってくるだろう。これで「こういうところに就職すればいいんじゃない？」と代案を示してくれるならばまだ救いはある。それすらもない。酷すぎる。僕ならこう言う。
「じゃあどこに就職したら認めてくれるの？」
おそらく彼は再度
「そんなこと自分で考えろ」と罵倒してくるだろう。
そしたら僕はこう返す。
「それなら私の選択を尊重してね？自分で考えろってことは、私の好きなようにしていいってことでしょ？自分で考えろって言っといて後から否定するのはやめてね？」
少なくともここまで言わないといけない。それが人間としての尊厳を死守するということだ。この女性はそれができてない。全て彼の言いなりだ。これはもう生きてないと同義。正確に言うならば、彼の奴隷だ。奴隷になりたかったらそのまま就職と辞退を繰り返せばいいし、人間としての尊厳を取り戻したいのであれば戦え。ちなみに、ここで言う勝利というのは彼から逃げることだと思う。負けるが勝ちだ。おそらく今のあなたじゃ彼とまともに戦えないだろう。口論になったら負ける。そんなことは目に見えている。
おそらく彼女にこの文章が届くことはないと思う。肝心な相手に僕の文章はいつも届かない。だからせめて読者諸君はこれを一つの教訓として受け取ってほしい。
